男子(T54)1500m予選3組 樋口政幸選手(写真右)

男子(T54)1500m予選3組 樋口政幸選手(写真右)

IPC陸上世界選手権・男子(T54)1500m予選は3組で行われ、樋口政幸選手(36歳)が予選3組の3着に入って、決勝に進出した。

予選3組のレースは、選手同士の接触による横転があった。
樋口選手は横転した選手との激突は避けたものの、影響を受けて横転。
このアクシデントにより、予選3組は再レースとなり、23日の最終種目として実施された。

樋口選手は、再レースについて、「まさかのアクシデントでしたが、日本選手団のスタッフの方々に抗議をがんばっていただいたおかげで再レースができました。もう1回走るかぎりは、決勝に上がらないといけないと思いました」と振り返った。
再レースは、前半で集団の2番手につけ、最終的には3着で決勝に進出した。

男子T54・1500m予選は、計3組実施。各組上位3着に入った選手(9名)と、その他の選手のうちタイムが上位1名の計10名が決勝に進む。日本は、樋口のほか、鈴木朋樹選手、渡辺勝選手が予選に出場した。
鈴木朋樹選手は予選1組の5位(3分30秒51)、渡辺勝選手は予選2組の7位(3分21秒68)となり、決勝に進むことは叶わなかった。

鈴木朋樹選手(21歳)、写真左から2番目

鈴木朋樹選手(21歳)、写真左から2番目

鈴木朋樹選手は、世界選手権に初出場。
「途中までは余裕で走れていましたが、ラストラップであと一歩及ばなかったです。もっと外側にいれば、もう少し対応できたかなと思いますし、(前を走る選手の)後ろに着いているだけでは駄目だったという反省があります。(今大会出場予定の)800mは、今日の反省点をいかしたいと思います」と話した。

渡辺勝選手(23歳)

渡辺勝選手(23歳)

渡辺勝選手は、「予選1組目のタイムが遅かったので、2組目はハイペースになると予想していました。前半で先頭から3番目をとれていたのに、一人、自分の前に入れてしまって、それで決まってしまったかなと思います。振り返ってみると、予想で負けていましたね。残りの出場種目は、決勝に残れるようにしたいです」と話した。

世界記録保持者、スイスのマルセル・フグ(Hug Marcel)選手(写真右手前)

世界記録保持者、スイスのマルセル・フグ(Hug Marcel)選手(写真右手前)

男子T54 1500m決勝は、世界記録保持者・スイスのHug Marcel選手(写真右手前、黄色レーサーに銀色ヘルメット)、タイのWahoram Prawat選手、Tana Rawat選手、Konjen Saichon選手、ロンドンパラリンピックで活躍したイギリスのWeir David選手、中国のLiu Chengming選手ら、強豪が出そろい激戦が予想される。

リオ・パラリンピックの前哨戦と位置付けてもよいだろう。
1500m決勝は24日(カタール)17時55分開始予定。

(取材・撮影:河原由香里)