日本代表32番 橋本勝也選手

日本代表32番 橋本勝也選手

世界の強豪8カ国が集い、車いすラグビーの世界一を決める、「ワールドチャレンジ2019」が16日、東京体育館(東京都渋谷区)で開幕し、4チームずつ2組に分かれた予選リーグ4試合が行われた。世界ランク2位の日本は開幕戦で同10位のブラジルと対戦し、61-42で勝利を収め、目標とする優勝に向けて好発進した。
エース池崎大輔の先制点を皮切りに、序盤からブラジルを圧倒した日本。前日の会見でケビン・オアーヘッドコーチが、「若手を含めた、さまざまなライン(選手編成)を試したい」と語っていた通り、登録12名全員が出場を果たす完勝だった。

なかでも存在感を放ったのは、17歳の橋本勝也だ。チーム最年少ながら最多18得点で勝利に貢献。国内開催の国際大会デビュー戦での躍動に、池崎は、「これからの日本を担う選手」と称えた。

橋本は試合後、周囲の高評価をよそに、「守備も攻撃も諦めが早いプレーがあったので、改善しないといけない」など反省を口にし、厳しい表情を続けたが、「会場から“ハシモトコール”が起こっていましたね」という記者の言葉には、「聴こえてました。嬉しかったです」と笑顔をこぼした。

福島県出身の高校2年生。先天性の障害により車いす生活を送るが、3年前に車いすラグビーと出会い、夢中になった。目標は、「世界一のプレーヤーになる」。その一歩をこの日、踏み出した。

大会には他に、オーストラリア(世界ランク1位)、アメリカ(3)、イギリス(4)、カナダ(5)、フランス(6)、ニュージーランド(9)が出場。18日まで予選リーグが行われ、19日には準々決勝、下位順位決定戦が行われ、20日に決勝戦、3位決定戦が行われる。

(*世界ランキングは、2019年9月13日時点)

(取材・執筆:星野恭子)
(撮影:小川和行)

21番、池選手

21番、池選手

指示を出すケビン・オア―ヘッドコーチ

指示を出すケビン・オア―ヘッドコーチ