アジアユースパラ競技大会が10月26日、マレーシアのクアラルンプールで開幕した。
心身ともに成長過程にある主に10代の若い選手たちが、自己ベスト更新やメダルを目指して参加。
海外での大会に出場するのは初めてという選手もおり、体調管理やモチベーションの維持などの課題に取り組む機会でもある。

2016年のパラリンピックリオ大会、2020年の東京大会を視野に入れている選手たちは、
今大会の経験を通じて、何に気付き、次にどのようなステップを踏んでいくのか――。期待も高まる。

DSC_1085

■陸上

池田樹生選手(愛知県立三好高等学校2年、T44)の記録は、100m13秒28、200m27秒11だった。
病院で山本篤選手の写真を見て興味を持ち、競技を始めたという池田。
競技歴は1年で、現在使用している競技用の義足は使い始めて数カ月だという。

200mは、コーナーの走りは上手にできたが、左足に比べると右足が筋力不足のためか、後半の加速が十分にできず、疲労がきてしまった。
右足の筋力強化、左右のバランスが課題と考えており、冬季のトレーニングはその点を重点的に鍛えていくつもりだ。

DSC_1235

城間圭亮選手(沖縄県立宜野湾高校3年、T54)は、200mと400mで自己ベスト記録を更新。記録は200m26秒69、400m56秒85だった。
海外での大会に出場するのは、今回が初めてだったが、同じクラスで他国からの出場選手がいなかったため、自身の記録との戦いとなった。

今大会で陸上競技が行われているナショナルスタジアムのトラックは、レーサーで走った感触が重かったが、そのなかで自己ベスト更新ができたことは、今後につながると考えている。
好きな種目は、粘ることができる長距離。今後は、中長距離を中心の種目としていき、将来は、パラリンピックなどの国際大会での活躍を目指す。

(取材・撮影 河原由香里)