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アジアユースパラ競技大会のゴールボール女子で、日本は決勝で中国と対戦、2対10で敗れた。
日本チームのメンバーは、若杉遥選手(筑波大学附属視覚特別支援学校)、安室早姫選手(明治大学)、小岩井亜樹選手(ルーテル学院大学)、中麻選手(大谷大学)。若杉選手はロンドンパラリンピックで日本代表の経験があるが、小岩井選手と中選手は、国際大会出場は今回は初めて。
決勝は、中国が力強く速い球の攻撃で序盤から得点を重ね、前半は0対4で折り返した。後半は、日本も2点を返したが、点差を縮めることはできなかった。

江黒直樹ヘッドコーチは、決勝の中国戦について、「前半を0対0で折り返し、後半に勝負ということを考えていたんですけど、早い段階で失点してしまいました。それも警戒していた中国の1番の選手の球で得点を獲られている。私がもっとしっかり選手に伝えなければいけなかったと思います」と振り返った。
国際大会に出場するのが初めてという選手もいるユースのチームで、決勝まで戦ってきたことについては、「選手たちは、本当によく頑張りました。現地に入ってから、みんな、変わりましたので。私が求めているものを積極的に捉えようとしているのが見えて、よかったと思います」と話した。
ゴールボールは、2014年から、リオデジャネイロパラリンピック出場権獲得に向けた戦いが始まる。日本代表チームでは、「今大会の敗戦の悔しさを、どうにか“倍返し”したいです」。

キャプテンをつとめた若杉遥選手(写真はイラン戦)。「一人ではできないところもあるので、できないところはお願いする。できるところをしっかりやっていくというのをやれたので、それを今後に生かしていけるなと自分の自信につながったと思います」。

キャプテンをつとめた若杉遥選手(写真はイラン戦)。「一人ではできないところもあるので、できないところはお願いする。できるところをしっかりやっていくというのをやれたので、それを今後に生かしていけるなと自分の自信につながったと思います」。

キャプテンを務めた若杉遥選手は、中国との決勝について、「得点差があってもまだまだいけると気持ちを盛り上げていって、後半の2点につながりました。本当にみんなのおかげだと思います」
「優勝という目標を達成するためにやってきたので、負けてしまったのは悔しい思いがあるんですけど、まず、ここまでみんなで戦ってこれたのは、本当にすごいことだと思います。この悔しさを、次の世界選手権やリオデジャネイロのパラリンピックにつなげていけるように、今後の練習にいきます」と話した。
若杉の目標は、「2016年のリオデジャネイロパラリンピックで、もう一度、金メダルを獲ること」。その目標に向けて、日本の得点力になるウイングになっていきたいと考えている。

ロンドンパラリンピックの日本代表で金メダルを獲得した小宮正江さんは、今大会、アシスタントコーチとして、江黒ヘッドコーチと選手たちとのつなぎ役を務めた。
「今大会、合宿から選手たちを見てきて、1試合、1試合を本当に成長してきてるなと思いました。こういう結果になりましたけど、ここが1つの通過点で、悔しい思いをしたからこそ、頑張れると思います」。

銀メダルの日本チーム。江黒直樹ヘッドコーチ(写真一番左)、小宮正江アシスタントコーチ(写真右から二番目)。

銀メダルの日本チーム。江黒直樹ヘッドコーチ(写真一番左)、小宮正江アシスタントコーチ(写真右から二番目)。

(取材・撮影 河原由香里)