女子52kg級 藤原と石井の対戦

女子52kg級 藤原と石井の対戦

第34回全日本視覚障害者柔道大会(12月8日、講道館)で、女子52kg級は藤原由衣選手(26歳、各務原市柔道協会)が石井亜弧選手(30歳、三井住友海上あいおい生命保険)を破って、優勝した。
今大会ではエントリーした選手が2名の場合、2選手で3試合を実施し、先に2勝した選手を勝者とするルールが適用された。藤原は、初戦、技ありを獲って先行していたものの、終盤に石井に一本を獲られて敗れた。第2試合、第3試合は、藤原が積極的に攻め、石井に勝利した。藤原は、「やっと優勝できたという気持ちです」とコメントした。

藤原は、小学3年生から高校3年生まで約10年間の柔道経験がある。20歳の頃、視覚障害が判明し、しばらく柔道から遠ざかっていたが、2年前から視覚障害者柔道を始めた。
昨年から今年にかけては、特に、柔道をするための身体の基礎力をつくることに注力してきたという。
組み手争いがある柔道と、相手と組んでから試合を始める視覚障害者柔道の違いにはまだ難しさを感じることがあるが、視覚障害者の特徴を研究している。2020年の東京パラリンピックへの出場を目指し、出場枠の獲得が絡む5月の国際大会に向けて強化を進める予定だ。

48kg級、半谷と島田

48kg級、半谷と島田

女子48kg級は、半谷静香選手(31歳、エイベックス・グループ・ホールディングス)が、島田沙和選手(18歳、神戸市立盲学校)と対戦し、2試合を2勝して優勝した。第2試合は互いに譲らず、ゴールデンスコア(延長戦)に突入した。半谷に技ありを獲られて勝負には敗れたが、島田の健闘も光った。

(取材:河原レイカ)
(撮影:小川和行)