鈴木朋樹選手

鈴木朋樹選手

◆大会レポート(その1)

東京マラソン2020が3月1日開催され、車いす男子は鈴木朋樹(25歳、トヨタ自動車)が1時間21分52秒、女子は喜納翼(29歳、タイヤランド沖縄)が1時間40分00秒でともに大会新記録で優勝した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、海外の強豪選手が出場を辞退。出場選手数は男子11人、女子3人のレースとなる中で、男女の国内トップ選手が実力を発揮。天候にも恵まれて、好記録をマークした。

男子2位は渡辺勝(28歳、凸版印刷)が入り、1時間30分00、3位は洞ノ上浩太(45歳、ヤフー)1時間30分04だった。

男子のレースは序盤5キロ付近まで、鈴木、渡辺勝、西田宗城(35歳、バカラパシフィック)の3人が第一集団を形成し、先頭を交代しながら走るローテーションを組んでいた。しかし、7キロ過ぎから、鈴木が単独で先頭を走るかたちとなり、そのままゴールまで走り切った。

「気が付いたら、他の選手が離れていたというか。自分のペースで走っていたら、後続が離れてしまいました」と鈴木。
単独で先頭になって以降は、大会新記録を視野に入れて、たんたんと走っていったという。
海外の強豪選手が「いる」と想定して走ることを心掛けていたが、実際には競い合う選手はいなかった。鈴木は、「正直、レースとしては、楽しくはなかったです」と話した。

女子の3選手は、集団を構成することなく、それぞれ自身のペースで走るレースとなった。優勝した喜納は、「天気もよく、気温も温かく、走りやすいレースでした。目標としていたタイムどおりに走ることができて、すごく良いレースだったと思います。大会新記録を目指して走っていたので、それを達成できてよかったと思います」と話した。

なお、今大会で設けられた「大会記録更新スプリットタイムボーナス」(大会記録更新につなげる仕掛けで、37.5キロ地点で、基準タイムを上回った選手に賞金を授与する:男子の基準タイムは1時間15分00秒、女子の基準タイムは1時間28分00秒)は、男子優勝の鈴木が1時間12分08秒、女子・優勝の喜納が1時間27分58で獲得した。

写真は、鈴木朋樹選手

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(取材:河原レイカ)
(写真提供:©東京マラソン財団)