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大会レポート(その2)

今回の東京マラソンの結果は、夏の東京パラリンピック車いすマラソン日本代表選考の条件には関係しない。
東京パラリンピックの車いすマラソン日本代表は、男女各最大3人が選考される。すでに日本代表推薦内定を獲得しているのは、2019年4月のマラソン世界選手権で男子3位に入った鈴木朋樹のみで、残りの代表枠争いが注目される。
次の選考の機会は、4月にロンドンで開催されるマラソンワールドカップで6位以内に入ることなどが条件となっている。

女子の喜納は、「まずはワールドカップで内定を獲ることが一番だと思います。今回の東京マラソンは、東京パラリンピックとコースが重なる部分があって、東京の街を走ることは少しイメージしたりしました。しかし、浮足立つことなく、気持ちをロンドンにむけて切り替えています」と話した。

車いすのレースディレクターを務めた副島正純氏は、今大会について男子優勝の鈴木、女子優勝の喜納がともに大会新記録を出したことを評価した。
ただし、東京パラリンピック日本代表入りを狙う男子選手の走りについては、「この大会にピークをあわせるということではなく、4月のワールドカップをピークに考えていると思います。その中で、できれば鈴木選手と競り合う形で調整してきてくれると、見ている側としては、ああ、やっぱり4年に1度のそういう年(パラリンピック開催年)だなと伝わるものがあると思います。
他の選手たちが30キロ過ぎまで粘ってくれるとか、最後、ゴールスプリントで競い合えるイメージをしていたので、10キロ以降のレースは見ている中で少し寂しいなと思いました。東京でよい戦いをしてほしかったですが、他の選手に関しては、これから1か月でピークにあげていってくれるんじゃないかと思っています」と話した。

写真はゴールする喜納選手

(取材:河原レイカ)
(写真提供:©東京マラソン財団)