5000m,1500mで金メダルを獲得した堀越信司選手

5000m,1500mで金メダルを獲得した堀越信司選手

「まず、感謝の気持ちを伝えたいです」。
アジアパラ競技大会・陸上T12(視覚障害)の1500m、5000mの2種目で金メダルを獲得した堀越信司選手(26歳、NTT西日本)は、レース後の取材の中で、所属企業や陸上の練習をともにする仲間、日常生活のサポートをしてくれる人、応援してくれている人たちに対する感謝の言葉を繰り返した。

アジアパラは、1500mと5000mの2種目で金メダルという結果を出すことをテーマにしていた。今年9月には北海道で行われた合宿に参加し、充実した内容の練習を積むことができた。心理的にも余裕をもって今大会に臨むことができたという。

競技最終日(10月24日)の1500m決勝は、谷口真大選手、熊谷豊選手などすでに競技を終えた視覚障害クラスの選手やガイドランナーらが観客席から声援をおくっていた。その声援を受けて、堀越はスタートした。
後ろにはイランのELAHI Ali選手がついていた。ラストの1周、ELAHI選手が前に出ようとしたが、慌てなかった。最後の300mであげて振り切った。記録は4:08.93。

ゴールの後、観客席から手渡された日の丸をもって、堀越は、競技場をゆっくりと1周した。5000m決勝(10月19日)で金メダルを獲得したときと同様、胸には感謝の思いがあった。

(取材・撮影/河原由香里)

※障害のクラスT11、T12、T13は、視覚障害。
クラスは一の位の数字が小さいほど、障害の程度が重い。