ゴールボール日本代表女子(左から)若杉遥選手、安達阿記子選手、欠端瑛子選手

ゴールボール日本代表女子(左から)若杉遥選手、安達阿記子選手、欠端瑛子選手

2016年のリオ・パラリンピックへの出場権をかけた戦いが始まる。

IBSA(International Blind Sports Federation)のゴールボール世界選手権が、6月26日(木)から7月7日(月)まで、フィンランドで開催される。

この大会は、男子は16カ国、女子は12カ国が参加する予定で、2016年のリオ・パラリンピックの予選を兼ねている。男女ともに上位3カ国の代表チームが、リオへの切符を手にする。日本代表チームは、6月13日から15日まで、所沢市の国立リハビリテーションセンターで強化合宿を実施。実戦形式の練習を通じて、世界選手権へ向けた調整を行った。

2012年のロンドン・パラリンピックで金メダルを獲得した日本代表女子チームは、浦田理恵選手、安達阿記子選手、若杉遥選手、欠端瑛子選手の4選手で今大会に挑む。
体格が大きい選手が多く、力のあるボールでの攻撃が予想される海外チームに対し、速攻や移動など工夫のある攻撃で勝負する。

【女子チーム】
■江黒直樹ヘッドコーチ
アジアのチームは本当に強いです。中国、イランが本当に強くて、どこが勝ってもおかしくありません。勢いや運が左右してくるような気がします。世界の他のチームもレベルが上がっていると思います。
他国のチームは、力の強いボール、バウンドのあるボールを投げてきます。それに対して、日本チームは、ボールの投げ出しの位置、速攻、バウンド、移動などの攻撃を考えて取り組んでいるところです。
日本は、チーム力で勝負します。今回は4選手で勝ち抜いていかなくてはいけませんので、大会一つ通して、期間中、最後まで良い状態を保つことができるかが大事だと思っています。それができれば、彼女たちはまとまる力、チームの力を上げていく力を持っていますので、期待に応えられると思います。
目標は優勝です。リオの切符は最低でもほしいです。

■若杉遥選手
目標は、世界選手権で優勝して、リオのパラリンピックへの切符をとることです。
簡単なことではないのですが、今回は、4選手で行きますので、さらに厳しい戦いだと思っています。気持ちとしては、覚悟をもって臨んできました。
技術的には、プレイでチームに貢献できなければいけないと思っています。自分の持ち味は、素早い動き、助走を使った素早いスローイングや移動、速攻を活かした攻撃だと思っていますので、それに取り組んできました。
練習でできていても、大会の中でできないと自分の実力ではないし、世界選手権を戦うにあたっても、それは絶対にしなくてはならないものだと思っています。チームの中では、先輩を頼って人任せではダメなので、自分が考えて行動しなければいけないと思い、今、行動に移しているところです。

■欠端瑛子選手
私は、ロンドンパラリンピックまではセンターのポジションだったんですが、今は、レフトでも攻撃面で使っていただいています。自分の役割は、強いボールを投げることです。速攻、移動の攻撃を頑張っているところです。海外の選手にボールをしっかりぶつけて、「この選手は危ないぞ」と思われるようになりたいです。
声や音だけが頼りの競技なので、コート内の3人で声を出したり、ベンチにいてもコート内を盛り上げるような声かけをして、心を一つにしたいですし、自分たちの考えの共有を図っていきたいです。一つ、一つのボールに対して、声を出して、チーム力を高めていきたいです。

選手たちと話をする江黒ヘッドコーチ

選手たちと話をする江黒ヘッドコーチ