男子100m 石田(左)、三本木(中央)

第2回オール陸上競技記録会(3月26日、駒沢会場)が開催された。朝から雨が降り続き、肌寒い気温の中、今年7月にフランス・パリで開催予定のパラ陸上世界選手権や、2024年パリ・パラリンピックでの活躍を目指す選手たちが出場。冬季練習の成果や、自身の調子を確認した。

21年夏の東京パラリンピック日本代表の石田駆(男子T46、トヨタ自動車)は、100mに出場。記録は11秒36だった。「寒さで万全に走れる状態にできなかった点が悔しいところ」としながらも、まだシーズン序盤のため、4月開催のパラ陸上日本選手権に向けてコンディションをつくっていけるとした。今夏のパラ陸上世界選手権で4着以内に入ることが、来年のパリ・パラリンピックの日本代表への推薦に繋がることから、まずは、この目標達成を目指す。

三本木優也

三本木優也(男子T45、京都教育大学)は、100m11秒28だった。「大会ではいつも周囲が気になり、硬くなってしまうところがあったが、今日はレースに集中できた」とコメントした。

三本木は、21年夏の東京パラリンピック出場を目指していたが実現できなかった。「今シーズンで初めて、日本代表に選ばれて、国際大会に出場したいという思いが強くある」と話し、パラ陸上世界選手権への出場、さらにメダル獲得へ意欲を示した。

4月からは大学4年生。卒業後については、パラアスリートとして実業団への所属することを希望している。

※クラス分け説明

T45:両上腕切断(両肘関節離断含む)、または両側がそれぞれすべての走る競技と跳躍競技に参加できる上肢の最小の障害基準(MIC)に該当するもの。

T46:両前腕切断(両手関節離断含む)、または片上腕切断(片肘関節離断含む)または、片側がすべての走る競技と跳躍競技に参加できる片上肢の最小の障害基準(MIC)に該当するもの。

※オール陸上競技記録会

本大会は、障害の有無に関係なく、一緒に競技をすることで互いの理解を深めることを主旨としている陸上記録会。2022年3月に第1回が開催され、今回2回目となる。主催は、日本パラ陸上競技連盟、日本知的障がい者陸上競技連盟、東京陸上競技協会、日本体育大学陸上競技部。

(取材:河原レイカ)(写真提供:小川和行)