写真は、樋口政幸選手、中山和美選手、鈴木朋樹選手

第10回長野車いすマラソン(ハーフマラソン21.0945km)が4月20日に開催され、男子T53/T54は樋口政幸選手、女子T53/T54は中山和美選手、男子T52は髙田稔浩選手が優勝した。

長野県安曇野市在住の樋口選手は、第1回大会から連続出場しており、今大会で4回目の優勝を果たした。記録は47分16秒だった。

2位は廣道純選手(48分47)、3位は花岡伸和選手(48分49)、4位は久保恒造選手(48分50)。また、今後の成長が期待される鈴木朋樹選手は7位(49分40)に入った。

コースは、長野赤十字病院前交差点をスタートし、長野オリンピックスタジアムの前でゴールする。五輪大橋のある10km付近で上り下りがあるが、それを過ぎると比較的アップダウンが少ない。

樋口政幸選手は、五輪大橋の手前1km付近で抜け出て、そのまま先行。向かい風が強く、先頭を一人で走るには厳しい条件だったが、沿道からの声援を受けて気持ちよく走れたという。

5月に予定しているスイス遠征に向けて、4月上旬は走り込みを徹底。今後は、動作の細部を磨き、世界トップレベルの選手と勝負できる走りを目指す。

中山和美選手は、スタート時の位置取りに不安があったが、自身の想定よりも速い男子選手の集団に入って走ることができた。

冬季は、筋力づくりと動作重視の練習に取り組み、それを走りにつなげられない時期もあったが、今大会で手応えを感じられる走り。5月のスイス遠征、6月の日本選手権で活躍し、10月開催のアジアパラゲームスへつなげたいと考えている。

鈴木朋樹選手は、「50分を切る」という自身の目標を達成。今大会の自己ベストを出した。

レース展開については、「もう少し、勉強すべき点があったと思います」と反省。樋口選手が抜けだした後、廣道選手、花岡選手、久保恒造選手の第2位集団が前に出たときについていけなかった。第2位集団に追いつくことはできなかったが、ラストスパートをかけて、6位の松永仁志選手と同タイムの7位。

(取材・撮影/河原由香里)