予選リーグ 最終試合 マレーシア戦に臨む日本代表選手 (7番:川村怜、5番:黒田智成、15番佐々木ロベルト泉、4番:田中章仁、ゴールキーパー:佐藤大介、ガイド:藤井潤) 

予選リーグ 最終試合
マレーシア戦に臨む日本代表選手
(7番:川村怜、5番:黒田智成、15番佐々木ロベルト泉、4番:田中章仁、ゴールキーパー:佐藤大介、ガイド:藤井潤) 

IBSAブラインドサッカーアジア選手権は9月6日、
予選リーグを終え、中国とイランが、2016年リオ・パラリンピック出場権を獲得した。

パラリンピックへの出場権の行方は、6日の第二試合・韓国対イランの結果(0対4)で決まった。イランの勝利で、日本のパラリンピック出場権獲得の可能性は消えた。日本代表の選手たちは、その結果を、第三試合のマレーシア戦の前にピッチで知ったという。

「こんなにも、パラリンピックという道は険しいのかなという思いでした」

川村怜選手(MF)は、イラン戦の結果を知った時の気持ちを振り返り、言葉を絞り出した。ただ、マレーシア戦へ向かう気持ちは切らさなかった。

川村怜選手

川村怜選手

「とにかくこれまで積み上げてきた日本のサッカーをサポーターの前でみせようと思いました。1点目(前半22分)は、日本中のみんなで獲ったゴールだと思うので、得点できてよかったです」。
川村は、後半18分にもゴールを決め、日本はマレーシアに2対0で勝利した。

予選リーグの結果は、
1位:中国(勝点13)
2位:イラン(勝点11)
3位:日本(勝点10)
4位:韓国(勝点6)
5位:マレーシア(勝点3)
6位:インド(勝点0)
【予選リーグの勝点:勝ち=3、引き分け=1、負け=0】

田中章仁選手

田中章仁選手

予選リーグで日本は、中国に0対1で敗れたが、イランとは0対0の引き分け。韓国、インド、マレーシアには勝利している。

日本は、4選手がダイヤ形に並んで連携して相手チームの攻撃を防ぐ、守備力の高いチーム。中国、イランなど体格の大きな選手からの攻撃に対し、佐々木ロベルト泉選手(DF)、田中章仁選手(DF)が体を張ったプレーで防ぐ場面が何度もあった。攻撃面では、黒田智成選手(MF)、川村怜選手(MF)が中心となり、活躍した。

魚住稿監督は、予選リーグ終了後、「自分たちのやってきたサッカーは間違っていなかったと思います。今大会、総力戦ということを掲げてやってきて、選手たちはそれを表現してくれたと思います。この4年間、選手たちはひたむきに、リオへの切符を目指して戦ってきました。スタッフも懸命に支えてくれました。本当に多くの方に支えられてここまでやってきました。結果でお応えしたかたったというのが本音ですが、それに届かなかった責任を痛感しているところです」と話した。

中国戦の1失点、イラン戦で勝ちきれなかったこと。
「結果」から言えば、日本チームの不足点をあげることはできる。

しかし、大会初日の中国戦には約1300人が入り、連日、スタンドには多くの観客が詰めかけた。予選リーグ最終試合のマレーシア戦は、雨天による一時中断もあったが、最後までサポーターから熱い応援が続いていた。そうしたことも、ブラインドサッカー日本代表チームが出した「結果」にちがいない。

なお、9月7日の決勝戦・中国対イランは、PK戦を制したイランが優勝。日本は3位決定戦で韓国と対戦し、PK戦で敗れて4位となった。

今大会の結果
1位 イラン
2位 中国
3位 韓国
4位 日本
5位 マレーシア
6位 インド

(取材/撮影:河原由香里)