男子60kg級 廣瀬と平井が対戦

男子60kg級
廣瀬と平井が対戦

第30回記念全日本視覚障害者柔道大会が11月22日、講道館で開催され、男子60kg級決勝は、廣瀬誠選手(39歳)と平井孝明選手(34歳)が対戦。廣瀬と平井は男子60kg級で2016年リオ・パラリンピック出場を目指しており、来年5月に予定されている日本代表選考試合でも対戦が予想される。日本代表選考の前哨戦となる今大会では廣瀬が勝利した。

廣瀬は、「平井選手は寝技が強いので、徹底的に避けようと思いました。立ち技で勝負しようと思い、いくつかパターンを考えていったんですが、なかなか決まりませんでした。最後に、背負い投げがうまく功を奏した感じです。最後に一本が決まりましたけど、自分としては気を抜けない、薄氷を踏むような試合展開だったと思います」と話した。

敗れた平井は、「終始、廣瀬選手のペースに持っていかれてしまいました。僕は寝技が得意ですので、寝技にもっていく試合展開を考えていたんですが、立ち技が上手な廣瀬さんにペースをもっていかれて、最後も立ち技から投げられてしまったと思います」と振り返った。廣瀬も、平井も、それぞれ、さらに一段技を磨きあげ、来春の日本代表選考試合に臨むつもりだ。

男子73kg級 2020年東京パラリンピックを目指す永井と石橋が対戦

男子73kg級 永井の投げ技が決まる

男子73kg級
永井の投げ技が決まる

男子73kg級は、連覇を重ねてきた高橋秀克選手が今大会は不在となり、永井崇匡選手(20歳)と石橋元気選手(19歳)の決勝となった。

石橋が先に有効を獲ったが、永井は、落ち着いていた。
「技ありを獲られても、一本をとれば勝ちと考えていました」と永井。その冷静さと、粘り強さから、投げ技を決め、一本勝ち。永井は、「今大会の優勝は、2020年の東京パラリンピックを目指すうえで、よいスタートになりました」と話した。

敗れた石橋は、「ポイントを先に獲った場合、がつがつ攻めるのが大切だと思うんですが、次のポイントをとろうという気持ちが少なかったです。中途半端になり、その流れで技を決められてしまいました。あんなにきれいに一本投げられたのは久しぶりです。文句のいいようにない綺麗な一本でした」と話した。

男子73kg級 優勝の永井(右)と2位の石橋(左)

男子73kg級 優勝の永井(右)と2位の石橋(左)

【結果】
■男子60kg級 
優勝 廣瀬誠選手
2位 平井孝明選手

男子60kg級 平井(右)

男子60kg級
平井(右)

■男子66kg級
優勝 藤本聰選手
2位 米田幸弘選手

男子66kg級 藤本

男子66kg級 藤本

■男子73kg級
優勝 永井崇匡選手
2位 石橋元気選手

■男子81kg級
優勝 北薗新光選手
2位 初瀬勇輔選手

男子81kg級 初瀬

男子80kg級 初瀬

■男子90kg級
優勝 廣瀬悠選手
2位 加藤裕司選手

■男子100kg級
優勝 松本義和選手

■男子100kg超級
優勝 正木健人選手

■女子48kg級
優勝 半谷静香選手

■女子52kg級
土屋美奈子選手

■女子57kg級
優勝 三輪順子選手
2位 石井亜弧選手

三輪と石井の対戦

三輪と石井の対戦

■女子63kg級
優勝 NICOLINA PERNHEIM選手(スウェーデン)
2位 米田真由美選手

(取材・撮影:河原由香里)