第25回仙台国際ハーフマラソンが5月10日に開催され、車いすの部は、
樋口政幸選手が47分46で優勝。大会3連覇を果たした。
同大会は、仙台市陸上競技場をスタートし、仙台市街を駆け抜け、
競技場に戻ってくるコース。スタートから5km地点までの登り、
卸町公園前の折り返し地点の手前と折り返した後の登り下りが
勝敗を分けるポイントになった。
レースは、スタートから樋口が飛び出し、山本、鈴木が付いたが、
最初の5kmの登りで鈴木が遅れた。
優勝は、山本、樋口の2人の争いに絞られ、15km過ぎの登りで
樋口が仕掛けていったん山本を離したものの、卸町公園前の折り返し
地点までに山本がじわじわと追いついた。
再度、登りで樋口が山本を引き離して、そのままゴール。
山本が続いて2位。
先頭の2人から遅れた鈴木は、後続は引き離して、
順位を守り3位に入った。
樋口選手は、トラック種目の中長距離をメインとしており、
リオ・パラリンピックに向けて、海外の強豪選手との勝
負を視野に入れたトレーニングを積んでいる。
「今冬のトレーニングの成果が出てきていると思います。
パワーはついてきていますし、無駄な失速にならない動きも
できていると思います。
5月下旬からのスイス遠征では、海外のトップ選手と一緒に
走りますし、自分もローテーションに加わることになります
ので、しっかり走ってきたいと思います」と話した。
2位の山本は、マラソンをメインとして、リオ・パラリンピック
を目指している。
「今日は、跨線橋の登りで樋口選手に離されて、その後、追いついた
んですけど、再び、帰りの跨線橋で離されて、そこからは競技場まで
距離がないので、開いた差を詰め切ることができませんでした。
平坦な道でのスピードについては仕上がってきているかなと感じて
います。トップスピードまで上げる瞬発力がまだ、ですね」と話した。
3位の鈴木は、後半まで先頭集団についていきたいと考えていたが、
スタートから5kmまでの登りで遅れて、気持ちも切れてしまった。
トラック種目800m、1500mをメインと考えている鈴木は、
「大分パラ陸上2015(5月2日開催)では自分のベストのタイムが出て
いたんですけど、今日は、自分の中で調子が上がらなかったのか、
あんまりよくなかったです。絶対に3位以内に入らないといけないとは
思っていたので、後ろに追いつかれないように、自分でスピードを上げ
ながら最後まで行ってゴールしました」とコメント。
悔しさをにじませた。
【車いすの部】
1 位 樋口政幸 47分46
2 位 山本浩之 48分03
3 位 鈴木朋樹 49分41
4 位 花岡伸和 52分49
5 位 西勇輝 53分58
女子は、
中山 和美 1時間03分30(16位)
安川 祐里香 1時間09分14(20位)
(取材・撮影/河原由香里)