アジア新記録の中西麻耶選手

アジア新記録の中西麻耶選手

新日本製薬大分パラ陸上2016が4月9日、10日の2日間、大分銀行ドームで開催され、
走り幅跳び・女子(T44:下腿義足)の中西麻耶選手が5m48を跳び、アジア新記録を出した。

大西瞳選手(T42:大腿義足)は3m42で、日本新記録。
澤田優蘭選手(T12:視覚障害)も4m74を記録し、自身が持っていた日本記録を更新した。

中西選手は、地元・大分県で開催された今大会で好記録を出せたことで、
「大分県から世界に挑戦して、大分の子どもに夢を持つことの大切さを教えたいと言って
いますので、その証明の第一歩を踏めたと思います」とコメント。

昨年、カタール・ドーハで開催された世界選手権では、踏切をあわせることができず、
結果を出すことができなかった。今シーズンは基本的な動作を見直しており、健常者と一緒に
走っても義足の選手だと感じさせないような安定した走りを目指してきたことが、結果に
つながっていると説明した。

今夏のリオ・パラリンピックに向けては、
「パラリンピックでは、5m50をコンスタントに跳べて、うまくはまれば6mを出せるという
ところまで調整しないといけないです。そのためには、走力が要るのと、踏切動作を確立すること。
まだシーズン入ったばかりなので、徐々に調整していけばよいと考えています」と話した。

大西瞳選手(T42)の跳躍

大西瞳選手(T42)の跳躍

大西瞳選手(T42)は、「踏切の足があわなかったのですが、最後の1本でなんとか記録を出せてよかったです。
日本記録は自分が持っていた記録の更新ですが、毎回、進歩していると思いました。
まだ、レベルが低いので、やればやるだけ記録が上がっていくと思います。
短距離だけではなく、走り幅跳びにも力を入れていこうと考えています」と話した。

澤田優蘭選手(T12)は自身の日本記録を更新

澤田優蘭選手(T12)は自身の日本記録を更新

(取材・撮影:河原由香里)