世界新記録を出した保田

第1回NAGASEカップ パラ陸上競技大会(7月3日、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場)の女子T63クラス400mで、保田明日美(所属:みえのパラ)が1分21秒50の世界新記録を出した。

T63は片脚大腿義足を装着して競技をするクラス。このクラスの400mは、2024年にフランスで開催予定のパリ・パラリンピックの実施種目になっていない。パラリンピック実施種目となっている100mにエントリーする選手は多いが、400mにエントリーする選手は珍しい。

世界パラ陸上連盟(WPA)のウェブサイトのデータベースで調べたところ、2022年の今シーズン、これまでにWPA公認大会で400mに出場して記録を残しているのは、保田1人だった。過去5年ほど遡って調べたところ、2018年のシーズンにベルギーの選手が1人記録を残していたが、それ以外のシーズンは400mの出場選手がなく、記録が残っていなかった。

保田自身、メイン種目と位置付けているのはパラリンピックの実施種目になっている100mと走り幅跳びだ。しかし、400mにも挑戦することでスタミナが付き、100mや走り幅跳びの競技力向上に繋がってくると考えている。

400mは、今年5月に京都で開催されたジャパンパラ陸上競技大会で1分22秒45をマークしていた。今大会で自身の記録を更新。保田は、「素直にすごく嬉しいです。皆さんからのご声援をいただいて、しっかり最後まで走り切って記録に繋がったと思います」と話した。

(取材:河原レイカ)

(写真提供:小川和行)