視覚障害柔道・日本代表選手(男子)は、
5月2日から4日まで都内で強化合宿を行い、
5月10日から韓国・ソウルで開催される
IBSA(Internatisonal Blind Sports Federation)
ワールドゲームスに向けて調整を行った。
2016年のリオ・パラリンピックに出場するには、
日本代表選手の出場枠を獲得することが必要。
国際大会で上位に入賞することが出場枠獲得につながるが、
視覚障害柔道の日本代表選手にとって、IBSAワールドゲームスは
自力で枠を獲る最後のチャンスとなる。
日本代表・男子は各階級2名(100kg超級は1名)が出場し、
上位入賞を目指す。
男子60kg級は、平井孝明選手と廣瀬誠選手が出場予定。
平井は、60kg級のロンドンパラリンピック日本代表。
廣瀬は、ロンドンパラリンピックには66kg級で出場したが、
リオへは60kg級での出場を目指している。
廣瀬は、「リオパラリンピックへの出場枠を獲るための
ポイントを稼ぐうえで最後の大会になりますので、
日本代表選手の最終選考までは平井君と力を合わせて、
枠を獲るのに貢献したいと思います。個人的には
リオ・パラリンピックにいく前提で、海外の選手と
できるだけ多く対戦して、経験を積んできたいと思います」
と話した。
66kg級の藤本聰選手は、アトランタ、シドニー、アテネ
パラリンピックで3連覇し、北京パラリンピックでも銀メダル獲得。
2012年のロンドンパラリンピックは、日本代表選手選考試合で
廣瀬誠選手に敗れて出場を逃しているが、
リオパラリンピックへの出場、メダル獲得を目指している。
今年2月にハンガリーで開催されたIBSAワールドカップでは、
藤本が2位に入ったことから、リオでの男子66kg級の枠取りは
ほぼ確実とみられている。
藤本は、
「ハンガリーで結果を残せているので、今回の韓国では、
余分な力が抜けて、思い切って楽しめるかなと思います。
リオパラリンピックにつながるように対戦相手の情報を
持ちかえってきたいです。
これまでやってこなかったことが、いっぱいあるんですよ。
相手にも研究されていますし、自分がこれまでやってこなかったことを
やってみたら、意外とできると感じているものもあります。
勝つために、自分の幅を広げていきたいと思っています」と話した。
【IBSAワールドゲームス】
視覚障害者柔道
◇日本代表(男子)
■60kg
平井孝明、廣瀬誠
■66kg
藤本聰、熊谷裕太
■73kg
平田雄一、高橋秀克
■81kg
初瀬勇輔、石橋元気
■90kg
中村健一、北薗新光
■100kg
廣瀬悠、松本義和
■100kg超
正木健人
◇日本代表(女子)
■48㎏級 半谷静香
■52㎏級 石井亜弧
■57㎏級 三輪順子
■63㎏級 米田真由美
(取材・撮影/河原由香里)